スーパーで常に見かけるかぼちゃですが、実際には主に夏から秋にかけて収穫された後に店頭に並びます。
売り場で見ると、丸ごと、半分、四分の一、さらには八分の一と様々なカットで提供されています。
直感的には、カットされたかぼちゃは丸ごとよりも腐りやすいと思われがちですが、実際のところはどうなのでしょうか?
丸ごとの保存が長持ちする理由とは何か、また部分的にカットしたかぼちゃの保存方法についても解説します。
かぼちゃの腐敗部を切り取れば安全?真相と腐敗の原因
かぼちゃが少し腐ってしまった部分を切り取り、加熱すれば問題ないと考えがちですが、それだけで安全とは限りません。
かぼちゃの腐敗は主にカビ菌が原因です。
家庭でよく見かける青カビ、白カビ、黒カビがこれに該当します。例えば、冬場にミカンの箱の底にカビが生えたミカンを見つけることがありますが、このようなカビがかぼちゃにも発生することがあります。
カビ菌は酸素、湿度、糖分、温度といった条件が整うと急速に繁殖を始め、かぼちゃの腐敗が進行します。
かぼちゃにカビが発生した場合、表面のカビだけでなく、内部にもカビの根が張っているため、表面のカビを切り取るだけでは問題が解決しません。
カビが見つかった場合は、そのかぼちゃは中まで侵されている可能性が高いので、廃棄が最も安全な対応となります。
また、放置することでカビの胞子が拡散し、他の食品にも影響を及ぼす可能性があるため、早めの対処が必要です。
かぼちゃが腐るとどうなる?カビの兆候と長持ちさせる保存方法
かぼちゃが腐ると、その原因がカビ菌であることが一般的ですが、硬い表面を持つかぼちゃがどのように腐るのでしょうか?
一見すると腐るイメージが少ないかぼちゃですが、他の生鮮食品と同様に、やはり腐敗する可能性があります。
カボチャが腐敗すると以下のような兆候が現れます。
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白いカビの発生
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内部のわたが変色し、溶けたようになる
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内部の黄色い実部が黒く変色
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全体的に溶けるような感じになる
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強烈な悪臭の発生
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切った際に糸を引く
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酸っぱい味がする
これらのうち一つでも該当する場合は、カボチャが腐っている可能性が高く、調理しても改善されません。
そのため、安全を考えて食べるのを避けるべきです。
カボチャを腐らせてしまうと、食べた場合に食中毒を引き起こす可能性があります。
残念ながら、購入したカボチャを腐らせるのは非常にもったいないです。
では、カボチャはどのくらい持つのでしょうか?生のカボチャの保存期間は次のようになります。
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丸ごとの場合:常温で冷暗所に保存した場合、数ヶ月持つことがあります。
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カットしたカボチャ:冷蔵庫で保存すると、約1週間持ちます。
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カットしたカボチャ:冷凍庫で保存すると、約2週間持ちます。
この情報から、カットされたカボチャを購入した場合、消費期限は遅くとも2週間以内であることが推奨されます。
また、カボチャを加熱調理しても、保存方法によって持ちが異なります。
冷凍保存の場合は約1ヶ月、冷蔵保存の場合は1週間が限度です。
最も良い保存方法は、丸ごと購入したカボチャを清水で洗い、泥や汚れをしっかりと落とすことです。
これにより、カボチャを新鮮な状態で長く保つことができます。
カビ菌は土中に存在することが多いため、カボチャの泥を洗い流すことで、カビ菌の除去にもつながります。
カットしたカボチャは、内部のわたを速やかに取り除き、ラップで密封して、すぐに使う場合は冷蔵保存、長く保存する場合は冷凍保存が適切です。
カボチャ料理は調理方法が限られることが多いので、食品ロスを防ぐためにも、購入時には家族の消費量を考慮し、必要な分だけを買うことがコスト削減にもつながります。
まとめ
カボチャが腐る原因と対策、そしてカボチャを使った料理について説明しました。
カボチャの煮物はほくほくして甘く、非常に美味しいですが、一度に大量に消費するのは難しいです。
スープにしても、その甘さが好まれる一方で、好みが分かれることもあります。
買いすぎてしまったカボチャを消費するためには、家族の好みに合わせて工夫する努力が欠かせないのかもしれません。