冬の定番メニューといえば「おでん」。
市販のだしパックやスープの素を使えば手軽に作れますが、「なんだか味がぼんやりしている…」と感じたことはありませんか?
この記事では、おでんの味が薄いと感じたときの対処法から、風味をアップさせるテクニック、さらにアレンジ方法まで、実践的なアイデアをご紹介します。
自宅で美味しいおでんを仕上げたい方はぜひご覧ください。
味が薄いときの即効テクニック
一度冷ますだけで味が染み込む
おでんの味がいまひとつ決まらないとき、まず試してほしいのが「一度冷ます」というテクニックです。
火を止めて自然に温度が下がっていくと、具材がゆっくりと煮汁を吸収し、驚くほど味が染み込んでいきます。温度の変化がだしの浸透を助け、短時間の加熱では得られない深みが生まれるのです。
例えば、午前中におでんを作って常温まで自然に冷まし、夕飯時に再加熱して食べると、驚くほど味が馴染んでいます。時間があれば、冷蔵庫で一晩寝かせて翌日に食べるのもおすすめ。さらに美味しさがアップします。
それでも「すぐに食べたい!」という時には、味噌だれや薬味などを活用するのがコツ。以下に紹介するアレンジ法も取り入れて、今すぐ美味しいおでんに仕上げましょう。
調味料で整える方法
好みの濃さに合わせるには
味が薄いと感じたときに最も手軽にできる方法が、調味料を活用することです。
定番の塩や醤油を少量ずつ加えることで、味の調整がしやすくなります。ただし、鍋全体に入れてしまうと味が濃くなりすぎることもあるため、取り分けたお椀に好みの量を加えるのがベストです。
家族や来客など、食べる人それぞれの好みに応じた味付けができる点も大きなメリットです。
味噌だれの活用
味噌だれを添えると、おでんにコクと深みが加わります。からしやゆず胡椒と合わせて使うと、さらに風味が広がり、薄味でも満足感のある味わいになります。
具材によっても相性が変わるため、いくつか組み合わせて試してみるのも楽しいです。
味噌だれのレシピ:
- 味噌:大さじ2
- 砂糖:大さじ2
- みりん:大さじ1
- 料理酒:大さじ1
作り方:すべての材料を耐熱ボウルに入れてよく混ぜ、電子レンジ600Wで30秒加熱したあと、再度混ぜてからさらに30秒加熱します。
仕上がったら粗熱を取ってから使いましょう。冷蔵庫で数日保存も可能なので、多めに作って常備しておくのもおすすめです。
その他の調味料で味に変化を
おでんの味がぼんやりしていると感じたら、からし以外にもポン酢やコンソメなどを加えてみましょう。ポン酢は酸味が効いてさっぱりとした味に、コンソメは洋風のうまみがプラスされて新鮮な味わいになります。
さらに、柚子胡椒やおろしにんにく、梅肉ペーストなどを少量添えるだけで、味にアクセントが加わり、飽きずに楽しむことができます。手軽な調味料の工夫で、何通りもの味を引き出すことができるのです。
意外なトッピングで変化をプラス
しょうが味噌
おろししょうが、砂糖、味噌を混ぜて作る味噌だれは、ほんのり甘くて体が温まる一品。大根やこんにゃくにかけると格別です。
柚子胡椒
ピリリとした辛さと爽やかな柚子の香りが絶妙。特に練り物や卵と好相性で、一口ごとに風味が広がります。
七味唐辛子
唐辛子の辛味に加え、山椒やごまの香りが加わることで複雑な味わいに。シンプルなおでんが一気に引き締まった印象になります。
マヨネーズ
ちょっと意外な組み合わせですが、コクとまろやかさが加わり、意外な美味しさに。卵やロールキャベツに合わせるのが人気です。
わさび
ツンとくる刺激で味にメリハリが。からしの代用にもなり、大根や白滝と合わせると新鮮な味わいに。
その他のアイデア:
コチュジャン
甘辛い風味で韓国風アレンジに。
とろけるチーズ
熱々のおでんの上でとろけさせると、洋風の旨味がプラスされて新鮮。
マスタード
酸味と辛味で肉系の具材と好相性。
青のり
ふりかけるだけで磯の香りが広がり、全体の風味を引き立てます。
ちょっとした工夫で、いつものおでんがまるで別の料理のように楽しめます。トッピングを使って、好みに合わせてアレンジを楽しんでみてください。
具材の追加で旨味を倍増
おでんの味をより一層引き立てるには、だしがよく出る具材を加えるのがポイントです。
時間をかけてじっくり煮込むことで、それぞれの具材から出るうまみがスープに染み渡り、全体の味わいが格段に深くなります。以下に、おでんにおすすめの追加具材とその特徴を詳しくご紹介します。
トマト
加熱することで酸味がまろやかになり、自然な甘味も引き立ちます。スープに溶け出したトマトの旨味が全体を包み込み、洋風のおでんアレンジにも最適。
手羽先
骨付きの鶏肉からはコラーゲンを含む濃厚なだしが出て、まろやかでコクのあるスープに。肉の旨味も加わり、満足度の高い一品になります。
ウインナー
加熱することで中からジューシーな脂とスパイスが溶け出し、まるでポトフのような洋風テイストに。お子様にも人気の具材です。
ロールキャベツ
柔らかく煮込まれたキャベツがだしを吸って、ひとくちごとに優しい味わいが広がります。肉の旨味もスープに溶け出して一石二鳥。
じゃがいも
煮込むとホクホクの食感になり、自然な甘みがスープと好相性。じゃがいもからも穏やかな旨味が出て、だし全体がまろやかに仕上がります。
これらの具材を加えることで、いつものおでんがより奥深い味に生まれ変わります。味が物足りないと感じたときは、ぜひこうしただしの出る具材をプラスして、風味豊かなおでんを楽しんでみてください。
思い切って味変!おでんのアレンジ術
洋風おでん
コンソメスープとトマトを加えることで、まるでミネストローネのような洋風仕立てに。チーズやパセリをトッピングすれば見た目もおしゃれで、パンとの相性も抜群です。
名古屋風
赤味噌と砂糖をベースにした甘辛い味噌だれをスープに加えると、コクのある濃厚な名古屋風おでんに早変わり。お酒のおつまみにもぴったりです。
トマト缶入り
トマト缶をまるごと加えて煮込むと、酸味と旨味が絶妙に絡み合い、ヘルシーで深みのある味わいに。仕上げにオリーブオイルをひと回しすると香りもアップ。
カレー味
和風だしにカレー粉やカレールーを加えると、一気にスパイシーなカレーおでんに変身。ご飯にかけても美味しく、食べごたえ満点の一皿になります。
キムチ味
市販のキムチ鍋の素やキムチそのものを加えることで、ピリ辛のチゲ風おでんに。豆腐や春雨を加えるとボリュームも出て、寒い季節にぴったりの体が温まる味わいです。
クリームシチュー風
市販のクリームシチュールーを少量加えることで、まろやかでコクのある洋風おでんに。じゃがいもやブロッコリーとの相性も良く、お子様にも人気の味に。
バター醤油風
仕上げにバターを溶かして醤油を数滴たらすと、香ばしさが際立ち、和風ながらもリッチな味わいになります。きのこ類を入れるとさらに風味豊かに楽しめます。
味変をうまく取り入れることで、おでんのレパートリーが一気に広がります。好みに合わせていろいろ試しながら、自分だけのオリジナルアレンジを見つけてみましょう。
おでんが薄くなる原因とその対策
よくある原因とそれぞれの背景
具材の下ごしらえが不十分
例えば、大根を下茹でせずにそのまま鍋に入れてしまうと、中まで味が染みにくくなってしまいます。
また、練り物の油抜きを怠ると、余分な脂がだしの風味を濁らせ、結果として味がぼやけてしまうこともあります。
出汁を吸う具材ばかり選んでいる
大根、こんにゃく、豆腐、しらたきなどの具材は、だしを吸いやすい反面、出汁を提供する要素がありません。
これらの具材ばかり入れてしまうと、鍋全体の味が薄まりがちです。練り物や鶏肉、昆布など出汁の出る具材とバランス良く組み合わせる必要があります。
煮込んだだけで冷まさず食べている
おでんは煮込むだけではなく、「冷ます工程」が非常に重要です。温度が下がる過程で具材にじわじわと味が染み込んでいくため、煮てすぐに食べてしまうと表面だけ味がついた状態で、中心まで旨味が届きません。
一度冷まして再加熱するだけで、驚くほど味が整います。
下ごしらえを丁寧に!
各具材のポイントやプラスアルファの工夫を凝らすことでさらに美味しくすることができます。
大根
皮を厚めにむき、十字の切れ込みを入れてから耐熱皿に並べ、電子レンジで7〜8分加熱します。これにより芯まで柔らかくなり、だしの染み込みが格段にアップします。
加熱後に冷水に一度さらすことで、味のしみこみをさらに促進できます。
こんにゃく
表面に浅く格子状の切れ込みを入れ、塩もみしてから1〜2分下茹で。臭みやアクを取り除くだけでなく、味が入りやすくなる準備が整います。
練り物
ざるに広げて熱湯をかけて油抜きしましょう。これにより余分な油が落ち、だしの風味を邪魔せず、すっきりとした味に仕上がります。
さらに、油抜き後はキッチンペーパーで軽く水気をふき取ると、より効果的です。
牛すじ・タコ
それぞれ水から下茹でし、アクを丁寧に取り除くのがポイント。牛すじは沸騰後30分ほど煮て柔らかくし、タコは1〜2分の軽い下茹ででOK。
下茹でした煮汁はだしのベースとして再利用することもできます。
味を出す具材・吸う具材のバランス
味を吸う具材
大根、豆腐、しらたき、こんにゃくなどは、スープの旨味を吸収しやすく、じっくり煮込むことで美味しさが増す食材です。これらは下ごしらえを丁寧に行うことで、さらに味の染み込みがよくなります。
味を出す具材
ちくわ、ごぼう天、さつま揚げ、はんぺん、がんもどきなどの練り物や、昆布、鶏手羽、牛すじなどは煮込むことでだしがたっぷり出て、スープの味を底上げしてくれます。
バランスよく組み合わせることが重要で、味を出す具材をやや多めにすることで、全体の風味が豊かになり、味が物足りないと感じることが減ります。特に練り物は加熱するほど旨味が出るため、複数種類を組み合わせると一層効果的です。豆腐や大根のような淡泊な具材も、だしの旨味をたっぷり吸って主役級の美味しさに変わります。
冷ますことで味が染みるメカニズム
おでんを美味しく仕上げるためには、煮込んだ後の「冷ます工程」がとても重要です。火を止めてからゆっくりと温度が下がる過程で、具材の内部にだしがじわじわと染み込んでいきます。このとき、具材とだしの温度差が染み込みを加速させ、煮ただけでは得られない奥深い味わいが生まれます。
- 5〜6時間ほど自然に冷ますことで、具材にしっかりと味が入る
- 時間がある日は午前中に仕込みを済ませ、夕飯時に温め直すのがおすすめ
- 一晩寝かせて翌日に食べると、だしの旨味がさらに浸透して、格段に美味しさがアップ
- 冷ます際は、鍋に蓋をして常温で放置するか、粗熱を取ったあとに冷蔵庫で冷やすのが効果的
- 具材の種類によっては冷めることでさらに味が馴染みやすくなり、味の一体感も生まれます
ぜひこの「冷ますひと手間」を取り入れて、しっかりと味の染みた極上のおでんを堪能してみてください。
おでんの味付けは自分でも簡単にできます。好みに応じて「本格派」と「手軽派」に分けた方法をご紹介します。
自家製だしで本格派
- かつお節と昆布を使って、風味豊かな出汁をしっかりと取りましょう。出汁の基本は水に昆布を浸けておくことからスタートし、時間をかけて旨味を抽出するのがポイントです。
- 沸騰直前にかつお節を加えて香り高い出汁を完成させたら、酒と塩でシンプルに味を整えます。化学調味料に頼らず、素材の旨味だけで仕上げることで、優しいのに奥深い味わいに。
- この方法は、時間に余裕がある日や特別な日の一品として最適です。素材の力で勝負する味を、ぜひ一度試してみてください。
手軽派にはめんつゆが便利
- 忙しい時やすぐに味を整えたい時は、めんつゆを活用すると便利です。めんつゆと水の割合は、お好みに応じて2:8〜3:7程度が目安。
- 昆布を加えて煮出すことで、より深みのある味わいになります。市販のめんつゆは甘味が控えめなものもあるため、足りないと感じたら砂糖やみりんを少量加えると良いでしょう。
- 一手間加えるだけで、簡単ながらも満足度の高い味わいに。普段使いにぴったりの味付け法です。
どちらの方法も、おでんの魅力を引き出す味付けとしておすすめです。ご家庭のスタイルやシーンに合わせて使い分けてみてください。
煮込む順番で差がつく!
- 牛すじ:煮込むほど旨味が出る牛すじは、鍋に火を入れる前に投入して、じっくり煮込むことでだしのベースがしっかり整います。アクを丁寧に取り除くことで、より澄んだスープに仕上がります。
- 大根・しらたき・こんにゃく:煮込み時間が必要なこれらの具材は、牛すじの次に投入。特に大根は、レンジで下処理をしたあとに入れると味の染み込みが格段に良くなります。こんにゃくやしらたきも、だしを吸って旨味を引き立てます。
- 厚揚げ・昆布・ごぼう天・がんもどきなど:中盤に入れる具材たちは、煮崩れにくく、だしの出る要素も強いため、全体の味に奥行きを持たせてくれます。厚揚げは油抜きをしておくと、だしの風味が活かされます。
- ちくわ・巾着・はんぺん・たまご:最後に加えることで、煮崩れを防ぎながらも適度に味が染み込みます。はんぺんや巾着は短時間でもしっかり味を吸うため、食べる直前に温める感覚で加えるのがベストです。たまごは煮込みたい場合は早めでもOKです。
下ごしらえで時短と美味しさを両立
大根
皮を厚めにむいてから、十字に切れ込みを入れ、耐熱皿に並べてラップをせずに電子レンジで加熱(500Wで6〜7分)。
これにより煮込み時間を大幅に短縮でき、だしの染み込みもよくなります。さらに、加熱後に冷水にさらすことで内部まで味が染み込みやすくなります。
卵
あらかじめ茹でて殻をむいたゆで卵は、早めに鍋へ加えることでじっくりと味が染み込み、黄身までしっかりと風味が届きます。煮込むほどに白身の弾力が増し、食感にも深みが出てきます。
こんにゃく
両面に浅い切れ込みを入れたあと、塩を振ってもみこみ、1分ほど下茹でします。この工程で独特の臭みを和らげることができ、さらに味の染み込みを良くする準備が整います。
練り物
がんもどきやさつま揚げなどの練り物は、表面の油を熱湯でしっかりと落とす「油抜き」が大切。
これにより、だしの風味が具材にしっかりと移り、全体の味がより引き立ちます。油抜き後はキッチンペーパーなどで水気をふき取ると、より効果的です。
しらたき
熱湯で下茹でした後、水気を切ってから結んでおくと、絡まりにくく見た目もきれい。さらに、食感がしっかり残るため煮崩れも防げます。
大根(再掲)
皮を厚めにむき、十字の切れ込みを入れた後、耐熱皿に並べて電子レンジで加熱(500Wで7〜8分)。
これにより内部まで柔らかくなり、煮込み時間を短縮しながらも、だしがしっかり染み込む状態になります。さらに冷水に一度さらしてから鍋に加えると、味の浸透がより早くなります。
卵(再掲)
あらかじめ茹でて殻をむいたゆで卵を早めに加えて煮込むことで、白身の弾力と黄身の旨味が際立ち、しっかりと味が染み込みます。一晩おいて翌日食べると、より濃厚な風味になります。
こんにゃく(再掲)
表面に浅く格子状の切り込みを入れ、塩をふってしっかりともみ込んだ後、1〜2分下茹でするのが基本。これにより臭みが軽減され、煮込み時に味がスムーズに染み込むようになります。
練り物(再掲)
がんもどきやさつま揚げなどの練り物は、熱湯をたっぷりかけて表面の油をしっかりと抜く「油抜き」が不可欠。
その後キッチンペーパーなどで水分を拭き取っておくと、だしの風味がしっかりと具材に移り、味がより深まります。
沸騰させないのが美味しさの鍵
おでんを美味しく仕上げるためには、煮込み時の火加減が非常に重要です。最適なのは、90度前後の「沸騰しない程度の弱火」で、じっくりと時間をかけて煮ること。
グツグツと勢いよく沸騰させてしまうと、せっかくの澄んだだし汁が濁ってしまうばかりか、大根やこんにゃくなどの具材が煮崩れしやすくなり、食感も損なわれてしまいます。
とくに練り物や豆腐類は繊細で、強火では崩れたり風味が飛んでしまうことも。焦らず、弱火でじっくり煮込むことで、具材の中心までしっかりと味が染み込み、見た目にも味にも満足できるおでんが完成します。
また、鍋に蓋をせず、コトコトと静かに煮ることで、余分な蒸気が逃げて香りが引き立つ効果もあります。
時間をかけて優しく煮る、これこそがワンランク上のおでん作りの秘訣です。
まとめ
おでんの味が薄いと感じたときは、調味料やトッピング、具材の工夫でグッと美味しさが引き立ちます。下ごしらえや冷ます工程を丁寧に行うことで、さらに深い味わいに。
「味がぼんやりしている」と感じたら、ぜひこの記事で紹介した方法を取り入れてみてください。家族みんなが笑顔になる、美味しいおでんが完成しますよ。